電子配置のなぞ

K殻2個、L殻8個、M殻18個・・・。嘘ばっかり・・・・。
おかしいじゃないか!
みんなそう思います。

とある運動部の夏合宿に参加した1年生のA君は、3年生も引退し
これからは自分たちもしっかりしなくてはいけないと張り切っていました。
顧問の先生2名、1年生10名、2年生6名、OBの先輩も2名、応援で参加していました。

宿泊先に到着すると、1年生10名は「2段ベッドが5個」ある、何とも狭くて安っぽい部屋でした。
2年生6名の部屋も、2段ベッドが3つ用意されていましたが、自分たちの部屋より広くて、窓からの眺めも良いようでした。
OBの2名の部屋は、それなりに広く、ベッドは普通のものが2つでした。
自分たちの部屋より金額も高いらしく、自費参加のOBだから文句は言えません。

顧問の先生の部屋は、超豪華で比較すると自分たちがみじめになるので話は省略します。

まあ、世の中そんなものですが、全くの個人的にどこかのホテルに宿泊するとして限られた費用、部屋もどれでも空いているわけではないので適当なところで「妥協」するしかありません。

お金にも余裕があり、どの部屋も空いているなら顧問の先生が泊まっているような部屋が一番いいですね。
次に、多少高けど、OBの先輩の部屋
次が、2年生の先輩の部屋
最後に仕方ないので、1年生の部屋
となるでしょう。

さて、通称「エレクトロンホテル」と言われるホテルは、各階にいろいろない部屋を用意していて、営業しています。

顧問の先生が泊まっていた、「超豪華な部屋」は埋まっているようです。(宿泊人数2名)・・・①
次の階の、OB部屋、先輩部屋も埋まっていました。(2名+6名=8名)・・・②
この階はこれで満員のようです。

今日は休日前ということで、次の階のOB部屋、先輩部屋も埋まっていました。(2名+6名=8名)ここまでで、宿泊人数は1、2+8+8=18名です。・・・・③

フロントで尋ねると、今空いているのは、1年生部屋(定員10名)と次の階になるようです。次の階は代金は高いようです。

さあ、どうしましょうか。迷っていると、後から来た2人が次の階のOB部屋に入ってしまいました。・・・④
費用の面もあるので、仕方なく「1年生部屋」にしました。

学習した、電子殻とホテルの対応を考えてみます。
①K殻・・・超豪華顧問用 定員2名
②L殻・・・OB部屋2名+先輩部屋6名、計8名
③M殻・・・OB部屋2名+先輩部屋6名+1年生部屋10名、計18名
④N殻・・・OB部屋2名+先輩部屋6名+1年生部屋10名+今まで見たことがないので具体的なことはわかりません。

もうお分かりですね。
④の後から来た2名は、「Kカリウム」と「Caカルシウム」です。
つまり、Kの「価電子は1個」Caの「価電子は2個」となります。

しかたなく、M殻の1年生部屋に、最初に入った「あなたはScスカンジウム」です。お金がないので我慢しましょう。でも、がっかりすることはありません。
1年生部屋には、まだ1人なので、2段ベッドを1人占めできます。
あとから来た4人も、2段ベッドを独占できます。
2段ベッドを独占できるのは、Sc、Ti、V、Cr、Mnの5人です。

原子の電子配置は、このような順番で部屋が埋まっていきます。
部屋のことを普通は「軌道」と言います。

顧問部屋やOB部屋は「s軌道」、先輩部屋は「p軌道」、1年生部屋は「d軌道」
まだ見たことがない部屋ですが、「f軌道」と言います。
d軌道まで知っていれば、とりあえずよいでしょう。

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