初級編1:シナリオを分類しよう


 シナリオを作るにあたって、まずはシナリオがどういうものか、知らなくちゃいけない。料理を作る際に、その料理に必要な材料と調理法を知ってなくちゃいけないのと一緒だね。
 その中でも、今回は調理法の方、つまりそのシナリオがどういうものに分類されるかを調べる方法を考えていこう。

 料理では、分類としてどういうものがあるだろう?
 和・洋・中とか、焼き料理とか煮物とか。まずはこういう分類があるよね。その他にも魚料理とか肉料理とか、こういう分け方もできる。
 では、シナリオではどうだろう?
 シナリオにおいては、和・洋・中っていうのは、システムによって決定される。つまり、ファンタジーなのか、現代ものなのか、サイバーパンクなのか、ってこと。でも、これはシナリオ作成において重要だけど、シナリオ作成術自体にはあまり関わってこないところなんだ。
 料理でいうと、味付けに大きな差はあるけど、切る・煮る・焼くってことに関しては変わりないよね? それと一緒。シナリオ作成でも、切る・煮る・焼くを覚えてしまえば、あとは味付けだけを考えれば、どんなシステムでもシナリオは作れてしまうってわけだ。
 次に、魚料理とか肉料理とか。これは、実際に使う素材によって分類してるよね。これも、味付けとか使う調理法には影響してくるけど、調理法自体には変わりがない。これをシナリオに置き換えると、探索もの、謎解きもの、ハック&スラッシュもの、とこういう分類になる。これらによって、使う手法は変わってくるけど、でも実際にシナリオを作成する手法には変化がない。
 じゃあ、どの分類が関係あるんだろう? それは、切る・煮る・焼くに相当する部分なんだな。シナリオでは、「ダンジョン」・「シティ」・「フィールド」という分類がそれに相当する。
 基本的に、全てのシナリオはこの3つの組み合わせでなりたっている。組み合わせといっても、この3つが1箇所で融合しているわけではなくて、この部分は「ダンジョン」でこの部分は「シティ」で・・・という具合である。
 さて、では実際にこの3つがどういうものか、それを説明していかなくちゃいけないね。次節は「ダンジョン」について説明してみようと思う。  


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